Jan 16, 2015

起こることのない奇跡。


スキーレッスン後の自主練を終え、老体は悲鳴を上げ、さらには小腹も空いたので、ひとまず、借りたスキー用具を一時預かりしてもらい、キャンパーバンの元へ戻った船長と私は、かすかな希望を抱いていた。早朝、全くエンジンのかからなかったキャンパーバンに。

缶スープを温めるよりも何よりも重要だったのは、キャンパーバンがスタートするかどうかを確かめること。街から1時間半の雪山にいるわけだから、走らないキャンパーバンは、大・大・大問題なのである。

船長、キーを回すも、やはり、エンジンがかからない。何度やっても同じ結果。昨日まで何の問題もなかったのに、一晩の間に一体何が起こったのか?

間もなく、船長に、スキー用具を返すように言われる。さらなるスキーの練習より、どうやって街に戻るかを、まず第一に考えなければならない。

船長に言われた通り、スキー用具を返しに行き、キャンパーの元に戻ると、か弱いながらも、エンジンが始動している。船長が、「試してみる?」と、言う。

私が助手席に乗り込むや否や、走り出すキャンパー。聞きなれない、ドラムのような怪しい音とともに。

山を下りるのに、アクセルを踏む必要はなく、傾斜が効を奏して、無事下山できたものの、上り坂を前に、アクセルを踏むと、ドラムの音が異常なまでに大きくなるばかりか、全くといってパワーなく、失速。

結局、道路脇にバンを停め、レッカー車を呼ぶことになった。山を自力で下りれただけ、レッカー代は多少節約。

写真は、本文とは全く関係のない、とある日にキャンパーバンにチェーンを装着する船長。

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