船長と私が、スキーを始めたきっかけは、そもそも、スキー場内でのダウンヒルスキーに興味があったわけではなく、バックカントリーでのスキーキャンプという夢のため。
スキー場がオープンしている間こそ、スキー場内でスキーの練習に、いそいそ励んだものの、スキー場が閉まってからも、毎週末、スキーをしてきた船長家。たとえ、雪を求めて、片道3マイル歩くことになっても、油断すれば間違いなく滑り落ちる雪で覆われた急斜面を歩くことになっても、気温が上がるにつれ、3リットル以上の飲み水を担ぐことになっても、スキーシーズンの終わりを今まで先延ばしにしてきた。
その甲斐あって、スキー暦4ヶ月の割りに、スキーのスキルはかなり上達したし、体も絞れてきた。ベルトの穴がひとつ移動する程に。
そんな船長、否応無く 迫る夏によって雪が完全に消え去る前に、やっておきたいことがあった。それは、そもそも私達がスキーを始めた動機である、バックカントリーでのスキーキャンプである。
つまり、テント・寝袋・食料・水に、スキー板にスキーブーツを担いで、山を登り、テントを雪上に設置し、スキーを楽しむというもの。
アメリカの蚊と相性最悪の私は、頭に被るモスキートネットから、虫除けローション、携帯できる虫除けマット、刺された後のクリームに、痒みを抑える飲み薬と、重装備を強いられるが、船長のためなら、頑張れる私。
愛は、蚊の恐怖に勝るのだ。
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