Aug 24, 2014

貨物列車が運ぶものがたどりつく先。


100両以上も連結して北へ南へ走る貨物列車と、旅客列車の警笛を聴きながら日々を暮らす船長と私。それを騒音だと言う人たちも多くいるけれど、船長と私にはなぜかほっとする地元の音でもある。

今週末滞在した、Chuckanut Bay は、そんな列車が北へ南へ走る様子を間近に見ることができ、夜間に響く貨物列車の通過する音は、地鳴りのようにあたりに響き渡る。油が足りていない鉄がたてるようなキーキーした音とともに、重量の貨物が線路を重々しく動く音。至近距離で耳にすると、どちらかというと暗い世界の音のようにも聞こえる。

たまたま、船長がディンギーセーリングを楽しんでいたときに通過した、この貨物列車が運ぶもの。それは、石炭。そして、これらの石炭が向かう先は、中国である。

船長と私の地元には、この石炭列車に、反対する人が多くいる。それは、主に、列車による石炭運送中の、アメリカ国内の健康被害と、アメリカが提供した石炭が中国で燃やされ、大気汚染となって、アメリカ及び世界中に影響を及ぼす現実のためである。

このことについて多くは語るつもりはないが、山ほどの石炭が、百両以上の貨車に積まれ、1日に何度も通過することには違和感はある。

昨年日本に里帰りした際、多くの人がマスクを着用していることに気づいた。中国からの PM 2.5 を予防するために、人々が率先して身につけていると、聞かされた。

船長と私が見ている光景は、ひょっとしたら、その PM 2.5 の始まりなのかもしれない。




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