線路を歩くこと自体、ここでは、それほど珍しくない。実際、予想したより多くの人とすれ違った。脚を使うことをためらわなければ、喧騒を避けられることを知っている人たちだ。もちろん、貨物列車の警笛には、常に耳を済ませていなければならないが、線路上に敷き詰められた石を踏みしめる音と波の音だけの世界が、そこにはある。
ロブさんも、私も、あまり言葉を交わさずに歩いた。好きなところで、立ち止まり、岩の上であぐらをかいて座った。自分だけのサイレントスポットを満喫した。穏やかな海、ヨットで何度も訪ねたことのある島々を遠くに見渡しながら、暖かな春を心から恋しく思った。
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