ロブさんが、「鯨だ!」と言った。彼の耳が、イルカより大きい鯨サイズの呼吸音をキャッチした。その後すぐ、碇をおろしていた湾の目の前を、オルカの群れが現れた。
やっと会えた。
感激で、涙がこぼれた。所有するヨットで海に出ること4年。いつもオルカを探してた。自然な形で出会う機会を、辛抱強く待っていた。そして、その日、ついに、その瞬間が訪れた。全く期待すらしていなかったシチュエーションの中で。
このオルカの群れに続いたのは、5・6隻のホエールウォッチングのボート。オルカを追い、お金を儲けるビジネス。騒々しいモーター音で、オルカを囲む。オルカに平穏と自由があるのは、人間の眠る夜間だけなのかもしれない。そう思うと、胸が痛んだ。
No comments:
Post a Comment