Nov 26, 2012

Horse's gaze


誰かに見られてるような気がしたら、お友達の馬、Spike だった。

冬の間は、牧草地の草だけでは十分ではないので、干し草を与えられる馬達。1日2回だけ干し草が提供されるフェンスのある場所にやってきては、近くの小屋の中で、サンディングに精を出していた私に強烈に熱い視線を送ってくる。

Spike は、物静かで、人間に愛想をまかない馬。お友達宅をしばしば訪ねるようになって約2年が経つが、私が触れようとすると、うまくその状況を避ける馬だった。ここのところ、頻繁に訪れているせいか、はたまた、差し入れた数々の人参の効果がようやく出てきたのか、それとも、ただ単にお腹が切実に空いていたのか、今回、Spike が私を呼んだのである。

サンディングマシンのスイッチを切って、Spike のもとに近づき、首のあたりを撫でてあげた。いつもならそっぽを向くのに、なぜか、私の手を受け入れる Spike。これはひょっとして、ブラシをかけれたりする?なんて、無謀な考えが頭をよぎった。思い立ったら吉日、早速、ブラシを取りに小屋に戻る。Spike にブラシをかけさせてもらったことはある。ただ、その際は、いつも、リーシュでフェンスに繋がれていた。だから、ブラシをかけようとした時点で逃げ出す可能性は高かった。でも、逃げ出すならそれで構わなかった。踏みつけられたり蹴飛ばされるわけじゃないし(笑)

フェンスを跨いで、Spike の側に下り立ち、Spike の大きくて温かい体に、ブラシをあてた。不思議と、その場を動こうとしない。これなら大丈夫。目でアイコンタクトをとりながら、言葉もかけながら、佇むSpike の全身にブラシをかけた。40分ほどが経ったところで、Spikeが、牧草地に向かってゆっくりと歩き出した。

ずいぶん長い時間だったように感じた。なんだか恋人との初デートのような、少し恥ずかしくってそれでいて甘い時間だった。




Spike と私の初めて心が通い合った時間に、クリック!ありがとう!

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